PJ型業務におけるジョブ型制度構築 |さかえ経営


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PJ型業務におけるジョブ型制度構築

従業員数: 約400名
PJ型業務におけるジョブ型制度構築
育成、スキルセットの促進によるビジネスモデルの転換

当社はSI(Systems Integrator)を中心に各企業に入って設計・開発を行っている会社です。ここ数年、インフラ系やオラクルやSAPをはじめとしたパッケージ系の案件が増えてきました。そのために新しい人材を採用し、案件における対応を行っています。採用も順調にいき、案件対応も順調にいっていましたが、最近、インフラ系やパッケージ系の人材が中心に、従業員の離職が目立つようになりました。

退職者調査を行ったところ、評価が低くなっている、処遇が変わらずモチベーションを落としている、他の企業との待遇が全く異なるなどが理由のようでした。

当社の人事制度は年功的な要素が強く、また、SIなどの開発をしないと「1人前」ではない等の社内の空気があり、それ以外の仕事に関して、あまり評価しない傾向があります。その結果、育成・評価・処遇が止まってしまい、結果として、離職を招いていたようです。

この状況を打開するため、意識変革を含めたジョブ型人事制度の構築を計画しました。

1.問題と課題

制度・戦略との整合性、運用状況、人材の動向等の現状を把握するため、現状分析を行いました。その結果、以下のような問題点が抽出されました。

1) 現状のシステム等のスキルに対応できない人がいるが、その人の給与が高止まりしている

2) 1人PJの場合の評価がし辛い

3) 若手が育成し難い環境にあると思われ、他社への転職が多くなっている

4) 人材のスキルや経験が可視化できておらず、人材は増加傾向にある

5) 管理者ごとに評価基準にバラツキがある

ポイントを整理すると、評価基準が統一されていない、年功序列的な要素が強い、育成のスタンスが不明確等が挙げられます。これらを解決するために、人事制度構築をはじめました。

 

2.職務調査と職務一覧表の作成

STEP1:各分野のプロジェクトごとに職務を区分:当社の求められる役割・職務をそれぞれの視点で細分化し、職務・役割定義書を作成しました。

STEP2:職務定義書によりグレードが決定:職種別に現時点の業務を洗い出すと同時に、その業務ごとに基準を設定し、ランク付けを行い、個々人ごとの総合点数によりグレードを決定しました。

STEP3:アサインにおける保有スキルをデータベース化:職務定義書の内容を各従業員ごとに関連付ける同時に、その内容を人事データベースに登録し、管理者が閲覧できるようにしました。

STEP4:職務定義書ごとに教育・研修制度等へ展開:職務定義書を公開することによりどのような職務を担うと昇格するか明確にし、モチベーション向上を図りました。また、その成果をアピールする機会として、受け身ではなく、自ら立候補する制度を導入しました。

 

3.価値観の転換

職務調査を行うにあたって、転職市場等の市場価値を調査し、現状の報酬水準とのFIT&GAPを測定しました。明らかに現状とのギャップがあり、可視化することができました。ある程度認識しているようでしたが、当社と違う等の反論もありました。そのため、各スキルに対して、必要なスキル・行動要素を整理し、ポイント化することにより、段階的にレベルの差異を明らかにしていくことにより、ある程度の理解を得ることができました。

4.育成への展開

これまであまり整備されていなかった育成・キャリアパスに関しても、職務一覧表におけるスキルと求められる行動要素の2軸をベースに体系を整備しました。スキルにおいては細分化されたレベル分けの結果に基づき、必要な資格・知識等を取りまとめました。行動については、身に付ける要素を整理し、その結果から研修会社に対する要望書を作成したり、社内勉強会・OnーJtなどの体系を整理しました。また、評価シートとは別に「育成シート」を展開させ、成長度合いを可視化する仕組みを作りました。

 

5.今後の展開

ジョブ型を導入することにより、人件費等のコスト管理が実現し、その結果を用いて、人員配置をすることができるようになり、適正な人員管理・人件費管理を行うと同時に、市場の状況を踏まえて戦略の再策定、ビジネスモデルの展開を見直すことにより、必要な人材の離職の防止、スキルセットの打診を行うことができました。当初はハレーションも起こりましたが、経営陣の確固たる意識により、業績の向上を果たすことができました。